エルデンリング プレイ日記(9)【猫派か犬派か、って聞くしかないぐらい詰んじっちまった悲しみに 】
エルデンリングプレイ日記、第9回です。
今回は、お墓参りに行って、ワンコと遊びました。
すっかり春めいて花粉対策に余念がありませんが、ネットからのネタバレ対策も欠かせなくなってきました。
見たい。
かくいうこちらもネタバレ御免ですので、気になる方は回れ右でお願いいたします。
それでは。
先日、レナと別れてから、エレの教会の周りをちゃんと探索していないことを思い出したので、羊さんたちの小骨を集めつつなg
なんでしょう、フラッシュバックが・・・。胸の痛みが・・・。
疼くこめかみをおさえつつ、うろうろと歩いていますと、少なくとも待ち合わせスポットには流行らないであろう見た目の石像を見つけました。
コンビニで店員さんに文句言ってる近所のおじいちゃんみたい
樹に還る者たちの導き、あるいは見送り
なんだか難しい言い方をしていますが、霊園はあちらです、というかなり手の込んだ案内標識のようです。
王様になったら先ずは公共事業の見直しが必要ですね。
ちなみに「還る」ってわりと宗教感の強い言葉ですが、いろいろなところで文脈を活かして自然に使われているあたりに信仰のしたたかさを感じます。
徒歩だとつらそうな距離
せっかくなのでお参りしてみましょう。きっと何かもらえるでしょうし。
入り口がやや奥まった場所だったのでわかりづらかったのですが、ほぼ案内の通りの位置に見つかりました。
手入れが行き届いていないようですね。一抹の不安を全く隠さずに受付の方にいろいろ聞いてみましょう。
こんにちは。 どういう管理をされているのですか?
会話が成り立ちません。
王様になったら先ずは公共事業の見直しが必要ですね。
安易に民営化に頼らないようにがんばります。
辺りを散策してみたところ、どうやら管理の手が行き届いてないようです。荒れ放題、というわけでもないのですが、
あきらかに飛び掛かってくる準備万端のセキュリティ設備があちらこちらで待ち構えています。お墓参りっていうレベルじゃない。
アイテムに一目散に向かうと、背後から切り付けられ、慌てて振り返るとさらにその背後から切り付けられるパターンです。こちとらデモンズソウルの時代からの付き合いですから、それぐらいはお見通しです。お見通しなんですが、あえて引っ掛かってみました。あえて。
御礼参りじゃぁあ!!
けっこう硬いので囲まれると面倒
わかってはいるのですが、ドキドキしますね。ですが今作はスタミナ消費がかなり甘めな印象です。慌ててコロコロと回避をしても、息切れまではしないので、逃げ切ることも無理ではありません。ただし、とても狭いので、壁に追い込まれてYOUDIEDもあるある!なので落ち着いていきましょう。
そこから先もだいたいこんな感じです。しっかり観察して、1匹ずつ釣り出せば大丈夫なのですが、とても判りづらい場所に隠れていた設備に不意を突かれることもしばしば。
全体はそれほど広くはないのですが、自然とじりじりと攻略してゆく緊張感が続きます。ただ、こじんまりとしたとても印象が強いので、好みは分かれそうです。
オラーイ、ラーイ、ラーイ、はいオッケーでーす
何度か火だるまになりながら、うろうろと攻略してゆきます。
インプの攻撃が、思いのほか痛い+早い、の痛早いなので、無理をすると回復がすぐに足りなくなってしまいます。いいですね、この緊張感。無理して突っ込んで自分で蒔いた種ですが。
1,2,3,4,5・・・
なんやかんや進んで行きますと、遺灰を手に入れました。先日、レナさんから頂いたものと同じカテゴリですね。
この遺灰、アイテムとして利用するようです。なるほど、今作からアイテムショートカットが追加された意味にガッテン頂きました。アイテムの運用が非常に忙しい。
ということで、私はショートカットを利用しています。
アクションボタン+左右で回復を固定、
+上は遠眼鏡でユーザビリティを爆上げ、
+下はトレント呼び出しで快適性は抜群です。
入力からの反応も早いので、探索の際にはこれで不自由を感じたことはありません。
残り2枠はメニュー画面限定で使用できる枠です。今のところ利用はしていませんが、「しょっちゅうは使わないけれど、インベントリから探すのは面倒だな」みたいなアイテムにちょうど良さそうです。
ちなみに、こういう狭所などのダンジョン内や、ボス部屋ではトレントに乗ることができません。いくらなんでもなんでもアリになっちゃいそうですから、当然の措置かと思います。
なんやかんやありまして、ボス部屋にやって参りました。
ええい南無三、やってみなはれのリトライ覚悟で参りましょう。
せっかくなので、先ほどの遺灰を使ってみます。ポチっとな。
1,2,3,4,5、、、レンジャイ?
いっぱい出てきました。私に見向きもせずにボスへ駆け寄ってゆきます。まっしぐらです。
うわぁ、ボスがタコ殴りにされています。
今までにない絵面に戸惑いを隠せません。
しかし、ボスも黙って殴られているわけではありません。速度制御が狂ったXYテーブルのようなロボティックな動きで身の丈より大きな剣をブンブン振り回し、ぼくらの霊灰ゴレンジャイを痛めつけます。
ボスは名前付きではありますが、それほどの脅威でもないようです。ゴレンジャイの協力も相まって、さくさくと体力が減ってゆきます。ん?
・・・番犬?
・・・いぬ?
少し混乱しましたが、前回のエントリでも取り上げたエジプト神話のレジェンド、アヌビス神は半人半獣だったり、そのまんま犬の姿をしています。そして、耳はジャッカルのように長く、それは強い印象を与えます。
というわけで、こちらは犬ですね。まごうことなく、犬です。
ちなみに最近では、これまでジャッカルとされていたエジプトの種は、遺伝的にはハイイロオオカミ、しかもアフリカ大陸唯一の珍しい種、という説が有力なようです。神と関わってしまった以上、イヌかオオカミか、という遺伝上の分類を文化が受け入れるかどうかは別問題なのかもしれませんが、ギリシア、ローマの神話でも、犬と狼が同型の神話に出てきていたりと、現代の私たちが思っているほどそれらの区分は重要ではなかったのかもしれません。
ところで、ワンコの門番といえば「ケルベロス」が有名ですね。ファンタジーものには欠かせないキャラクターで、頭三つに蛇のしっぽ、というのが一般的なイメージだと思いますが、これはローマ美術での一例が有名な神話とタッグを組むことで市民権を得た結果です。ギリシアの美術では2つの頭で表されており、なんやかんやと辿っていくと、実はこの2つの頭が本来の姿であったことがわかります。
しかしここでのワンコは癖のある形はしているものの、頭は一つ。だとすれば、アヴェスタのウィデーウダートに記述があるように、今でも中東の一部風習では忌むべきものとさている「四ツ目の犬」が近いのかもしれません。ちなみに四ツ目とは、柴犬のマロみたいなぶち柄のことを指す場合が多いです。
その四つ目ワンコの関連として、インド神話の冥府の王「ヤマ」(閻魔様のオリジナル版)が2匹の四つ目のぶち毛の犬をはべらせている様子が「リグ・ヴェーダ」に著されています。ここは墓地なので、相性はバッチリですね。では、なぜ2匹なのか、という説を読み解いていくと、この番犬が一匹であることと、エルデンリングの律とが、面白いようにピッタリはまるのですが、前提を含めると長すぎて正直しんどいのでやめておきます。
さらにここで面白いのが、ぶち柄の動物と、各地の伝承や神話とのつながりです。実は日本の伝承にも有名な逸話にぶち柄の動物が登場していて
ソォォォッイ!!!!!!
と、いろいろ考え事をしながらでも倒せました。
ちなみに白色ゴレンジャイは とっても打たれ弱い特攻野郎 という、絵にかいたような当て馬の集団だったので、早々に退場されていました。
それでも敵のターゲットを集めてくれるだけで、かなり楽をさせてもらいました。これ、それなりの火力さえ持っていれば、初見で完封も夢ではないと思います。最序盤のダンジョンで手に入るものがこれだけの効果があるということは、レアなものだと手出し不要になってしまうのではないでしょうか。
と思っていましたが、3/17のアップデートで一部の遺灰がナーフされていました。
まだ見たことの無い単語だらけで、同じゲームだとは思えませんが。
ほかには、魔術が軒並み強化されているようですね。
祈祷に関する項目が無いのは気のせいでしょうか。
ボスを倒してこのダンジョンはクリアのようです。入り口までの穴抜けのヒモが用意されていました。とってもユーザーフレンドリィ。
壁のオブジェがなかなか尖った趣味をしていますが、人の好みにとやかく言うのは野暮というものです。私は違うお墓にお願いします。
木に還るって・・・物理的に?
よく見ると体が木に癒着しているようです。
狭間の大地の生態は、私たちの常識とは根本的な違いがありそうですね。
色々と考えたこともありましたが、きりがないというか疲れたので今日はここまで。
ちなみに、
みんな大好きWikipediaでケルベロスを見てみたところ、
” バーバラ・ウォーカーによれば、その名は「底無し穴の霊」を意味する ”
という都市伝説並みの俗説が堂々と記載されていたので、ちゃんと調べて学ぶことは大切だな、とあらためて感じました。
参考まで、ギリシャ語のケルベロスKérberosは、印欧語根Kerberoや、サンスクリット語との比較から、「まだらの」であることがわかります。ではなぜ「まだらの」ワンコが冥界の番犬になったのか、という点について気になる方は、古今東西の文献、研究から読み解いてみることをお勧め致します。
本日のYOUDIED : ゴレンジャイの背中に守られて 0回
本日のまとめ : Wikipediaばっかり見ていると足元を掬われる